体験型マーケティングでファンの心をつかもう！事例に基づく戦略設計のポイント

体験型マーケティングとは？

まず、体験型マーケティングとはどのような施策なのかを説明します。

体験型マーケティングの意味

「体験型マーケティング」とは、消費者に商品やサービスを体験してもらうことで、理解や親和性を深めるマーケティング手法です。実際の体験を通して商品・サービスの魅力が体感できるため、購買意欲の向上や想起を促します。

体験型マーケティングが注目される背景

体験型マーケティングの注目度が高まっている背景には、ICTやSNSの普及があります。そもそも体験型マーケティングは、2000年前後に広がり始めた概念です。

その後の技術進歩に伴い、デジタルを通じてあらゆる場所へリアルな体験が届けられるようになったことで、体験型マーケティングも大きな発展を遂げました。近年は、広告費を抑えつつ大きな宣伝効果が期待でき、手をかけずとも自然に拡散されていく手法として、さまざまな業界で活用されています。

体験型マーケティングのメリット

企業が体験型マーケティングに取り組むことで、次のようなメリットが得られます。

・魅力が伝わりやすい
・参加者の共感や熱量が高められる
・競合と差別化できる
・拡散効果が期待できる
・効果が数値として測定できる

魅力が伝わりやすい

体験型マーケティングの強みは、商品やサービスに実際に触れられることです。商品・サービスを体感的に試せるため、ただ言葉や画像で説明されるだけのプロモーションより、圧倒的に魅力が伝わりやすくなります。

参加者の共感や熱量が高められる

体験型マーケティングの強みは、商品やサービスに実際に触れられることです。商品・サービスを体感的に試せるため、ただ言葉や画像で説明されるだけのプロモーションより、圧倒的に魅力が伝わりやすくなります。

競合と差別化できる

各業界で競争が激化する中で、一般的なプロモーションではありきたりになりがちです。競合から一歩リードするには、ユーザーの記憶に残りやすくなる工夫を施さなければなりません。体験型マーケティングでユーザーに企業独自の体験を提供することで、実施後の想起を促します。類似の商品・サービスでも、思い出してもらいやすくなれば、ユーザーが自社を選ぶ理由になるはずです。

拡散効果が期待できる

体験型マーケティングで無二の体験を提供できれば、ユーザーによる情報拡散が期待できます。ユーザーは自発的な意志で拡散を行うため、企業が積極的に手を加えなくとも、自然に情報が広がっていきます。特に近年はSNSの普及で個人が不特定多数へ向けて情報発信を行う時代なので、効果的な体験型マーケティングの実施により、世界中のユーザーにリーチできるようになるでしょう。

効果が数値として測定できる

デジタルを活用した体験型マーケティングは、効果の測定が容易です。たとえば、イベントの予約数やSNSでのエンゲージメントなどの指標を用いれば、プロモーション効果が数値として測れます。ターゲット別や目標別の効果も測定できるため、今後の戦略の方向性を改善していくヒントが得られるでしょう。

体験型マーケティングの具体的事例

続いて、実際の現場における体験型マーケティングの8つの活用例を紹介します。

コンサート・フェス

コンサートやフェスなどのユーザー参加型イベントは、体験型マーケティングの代表例の一つです。ライブイベントの主催やスポンサードに参入することで、アーティストとユーザーの共通体験を提供し、一体感を高めます。

ハンズオンイベント・ワークショップ

モノやコトに実際に見て触れる「ハンズオン」型のイベントは、商品・サービスの魅力をダイレクトに伝えられる手段です。具体例として、製品のデモンストレーションや試食などが挙げられます。また、ワークショップのような、参加者が主体的に体験できるイベントも、体験型マーケティングにおける有効な手法の一つです。

ポップアップストア

体験型マーケティングの活用事例として「ポップアップストア」もポピュラーな手法です。イベントや大型商業施設などにショップを出典することで、普段は距離的な理由で店舗に足を運べない消費者でも、ダイレクトに商品・サービスの魅力に触れられるようになります。あくまで期間限定なので、固定費がかからず、出店にかかる費用を抑えられる点も大きなメリットだといえます。

トライアル・サンプリング

新商品・サービスのプロモーション企画としてよく行われる体験型マーケティングといえば、トライアルやサンプリングキャンペーンです。本来より安価もしくは無料で実際の商品・サービスが試せるので、ユーザーにお得感を与え、購入を促します。近年は、SNSで募集した特定のユーザーや、インフルエンサーを通じてサンプリングを実施する「ソーシャルサンプリング」もトレンドです。

観光・見学とのコラボレーション

体験型マーケティングは、地域観光や工場・職場見学などとも好相性です。ウェブサイトや特設ページを通して参加者を募り、訪問先のサービスを体験してもらうことで、イメージアップと実施後の想起、ユーザーによる情報拡散を促します。観光やお土産、ついで買いなどにより地域全体の活性化が図れるため、社会貢献につながるCSR活動としても注目度の高い体験型マーケティングです。

モニター調査

モニター調査は、参加者に商品・サービスを試してもらい、そのフィードバックを得る仕組みの体験型マーケティングです。モニターの自宅に商品を送付して試してもらうほか、店舗や事業所に足を運んでもらったり、参加者同志の座談会を開催したりなど、さまざまな手法があります。実際の利用者の意見を取り入れることで、よりよい商品・サービス開発につながるほか、顧客の声を大切にする企業というブランディング形成が図れることも利点です。

デジタル体験の提供

体験型マーケティングの最新トレンドは、デジタル体験の提供です。AR（拡張現実）・VR（仮想現実）やライブストリーミングなど、ICTや最新テクノロジーを活用した体験は、リアルで没入感が高く、多くのユーザーを魅了します。世界中のユーザーが気軽に参加できるほか、実施後の拡散効果も高い、次世代の体験型マーケティングの一つです。

SNSキャンペーン

SNSキャンペーンは、世界中に存在するSNSユーザーを巻き込んだ体験型マーケティングです。SNSで期間限定のキャンペーンを実施し、参加者や応募者に特典やノベルティを進呈します。気軽に参加できて認知度向上につながるほか、アカウントのフォローや指定のハッシュタグ投稿などの参加条件を設ければ、目的達成に直結するでしょう。

体験型マーケティングを成功させるポイント

体験型マーケティングを行うときは、次の6つのポイントに注意しましょう。

・ターゲットを明確化する
・オンラインとオフラインを組み合わせる
・開催前のプロモーションで期待感を高める
・SNSを活用する
・予算を確保する
・グッズ制作にこだわる

ターゲットを明確化する

体験型マーケティングの計画時には、まずメインターゲットを明確に定めましょう。すべての人に刺さる施策を考えるのは極めて難しく、コンセプトがあいまいになりがちです。既存の顧客層や市場調査の結果を踏まえ、どのような層の取り込みを図るのか考えてみてください。それを具体的なペルソナ（顧客像）として落とし込めば、施策の方向性が定まりやすくなるはずです。

オンラインとオフラインを組み合わせる

体験型マーケティングは、オンラインとオフラインの組み合わせが肝心です。いずれか一方だけより、相乗効果による大きな宣伝・集客効果が得られます。SNSやライブ配信、AR・VRなどさまざまなツールをリアルイベントと組み合わせ、より奥深い体験を提供しましょう。

開催前のプロモーションで期待感を高める

体験型マーケティングは、そのイベントが始まる前こそ重要な戦略プロセスです。イベントプロモーションでユーザーの期待感を上げておくことで、体験に対する熱量がより高まります。ただし、期待感が高い分、それが外れたときのユーザーの落胆も大きくなるため、誇大・誇張した宣伝広告はNGです。あくまでも事実に基づくことを前提とし、特設ページの設置やSNSによるカウントダウンなど、ユーザーの期待感を高めるプロモーションを実施しましょう。

SNSを活用する

近年のプロモーションシーンには、SNSの活用が必須です。SNSを活用すれば、世界中の膨大なユーザーへ自社のプロモーションがリーチできます。また、SNSは運用にかかる費用が比較的少ないツールです。ユーザーとのつながりの強化や、コミュニティ形成も図れるため、非常にコストパフォーマンスに優れる施策だといえます。

予算を確保する

予算を確保できないことには、体験マーケティングの成功は見込めません。体験型マーケティングでは、物資や会場、デジタルツールなどのさまざまな準備が必要であり、ある程度の費用がかかります。とはいえ費用をかけた分、大きな宣伝・集客効果が期待できるため、コストパフォーマンスに優れる戦略です。明確なターゲティングや目標設定に基づいたピンポイントなイベントを実施することで、費用を抑えて効果的な施策を展開できるでしょう。

グッズ制作にこだわる

体験型マーケティングにおいて、オリジナルグッズは体験を形として残すための重要な役割を担います。グッズの仕上がりは、イベントの集客や満足度を左右する要素の一つだといっても過言ではありません。グッズによって、ブランドやイベントの印象が強化され、記憶に残りやすくなる効果が期待できます。競合との差別化や、ファン化およびその定着対策としても、グッズ制作が欠かせません。アイテムの種類やデザインにこだわり、ファンの期待に応えるオリジナルグッズを制作しましょう。

体験型マーケティング×オリジナルグッズでユーザーの心を動かす

これからのビジネスには、体験型マーケティングを活用したユーザーファーストな戦略が必要です。工夫次第でシーンを問わず活用できるので、企業のプロモーションにいち早く取り入れ、競合に差をつけましょう。

体験型マーケティングの効果をより高めるには、魅力的な特典が欠かせません。クオリティの高いオリジナルグッズやノベルティで、ユーザーの心をつかみましょう。コンサート・ライブなどのイベントグッズや同人グッズの制作は「オリジナルグッズプレス」をぜひご検討ください。